動画編集用に購入した2つのヘッドホンを使い分け~リスニング用、モニター用

動画編集用にヘッドホンを購入

空き時間を使って解説動画などを作成し編集作業を行っています。説明映像部分には注意を払っていますが、BGMをはじめ「音」にはあまり注意を払っていなかったのですが、最近はヘッドホンで動画視聴する人が多いと知り、きちんと調整しておいた方が良いんだなと気づいたのでヘッドホンを購入することにしました。

ヘッドホンの購入にあたり、開放型(オープン)にするか密閉型(クローズド)にするか考えましたが、まずは「開放型」を使ってみることにしました。なぜなら開放型の方がスピーカーで聴いている感覚に近いからです。

ヘッドホンの機種を選ぶ際に考えたのは、リスニング用ではなくモニター用にした方がバランスを確認しやすいという事です。モニター用ヘッドホンで開放型でそんなに高価でないものを探してみると、「AKG K240 Studio」というヘッドホンが候補に上がりました。評判も上々でコスパが高いと判断してこれに決めて購入してみました。

既にモデルチェンジしていて後継のMK2がありますが、レビューを参照すると音質には差がないという意見が多かったので、価格的なこともありスタンダードな長寿命モデルにして置こうと考えました。余裕のある人はMK2にしておいた方が先々良いかも知れませんね。

スピーカーで聴いている感じに近いK240 Studio

音楽CDで確認してみると、音のバランスは非常に良いと感じました。低音がドシドシ聴こえてくる感じではありませんが、音源に入っているであろう低音は埋もれずにきちんと聴こえます。音楽CDってこういう感じで音のレベルを合わせているんだなという事が確認出来ました。リスニング用のヘッドホンでは聴こえない音が含まれているということも確認出来ました。やはりモニター用ヘッドホンというだけのことはあります。つまり音のレベルのバランスを真似て作品を仕上げれば良い訳です。

特定の音域に特化した味付けをしている訳ではないので、案外、リスニング用として使っても自然で良いです。装着した時の圧迫感もあまり無いし疲れない音質だと思います。特筆すべき点はやはりセミオープン構造による定位の広がりでしょう。スピーカーで聴いている様な感覚に近く、密閉型ヘッドホンで聴いている様なキュッと押し詰まった様な狭さは感じません。この特徴は動画編集の音のバランス調整において、最終工程で使うとセンスの良い仕上げができそうです。

密閉型ヘッドホンも買うことにした

しばらくAKG K240 Studioで満足していたのですが、音の調整工程においてまとまりが悪い状態ではアラを探しにくいことに気づきました。音が広がってしまうことが災いしているのか?セミオープンの特徴が用途によっては裏目に出ているのかも知れません。

そこで、密閉型ヘッドホンを買い足すことにして候補をリサーチしたところ、音関係のプロが使用する率が非常に高いという、SONYのスタジオモニターヘッドホン「MDR-CD900ST」が候補に上がりました。

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かなり昔のモデルらしく性能的には今となってはどうなんだろう?という評価も多いですが、音に関係する仕事の場で出音の基準とされているヘッドホンとして圧倒的なシェアを持っているモデルなのでこれを選んでおけば確実と思われます。

しかし、時代の変化とともに技術も進化しているので、業界が徐々に変わっていななくてはならないという意見もあり、そういう思考の人には新しい基準となるモニターヘッドホンを選ぶのも選択肢の一つの様です。当然ですが評判は良いです。

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コスパが高いCPH7000で良いんじゃないか?と思った

色々リサーチしてみて、私は音専門の仕事をしている訳でもありませんから、必ずしもMDR-CD900STを選ぶ必要は、今更無いんじゃないかなと考えました。そして密閉型モニターヘッドホンとして非常にコスパが高いと言われている、「CLASSIC PRO CPH7000」というヘッドホンの存在を知りました。

「MDR-CD900ST」と比べると価格差が結構ありますが、ユーザーレビューを読むと「MDR-CD900ST」と比較した意見が多いことが分かりました。つまり「CPH7000」を購入している層は、モニターヘッドホンとして音の出口の基準となりうるか?という視点でこの製品を選んでいる様です。評価が高いので「」を購入してみることにしました。

仮にちょっとイメージとズレていても諦めがつく価格範囲ですし、誰かに譲っても良いかなと考えました。結果、使ってみると非常に良かったです。これはコスパが非常に高いです。狙い通りなので自分で使い続けようと思います。

CPH7000をAKG K240 Studioと比較すると高音域から低音域まで再現される音域の幅は広く感じます。特に高音域の聴こえ方はK240よりも優れていると感じます。但し密閉型なのでK240の様な音の広がり(定位感)は期待出来ません。あくまでも音をモニターしながらチェックする用途において、隅々までの音量がバランス良く再生出来るヘッドホンという感じです。埋もれてしまい聞こえにくいという音域が少ない訳です。

過去に作った説明動画等を再生してこれらのヘッドホンで聴いてみると、ダメダメだなという感じでアラが見えてきて、これは音にうるさい人が聴いたら不合格だなと自覚出来て恥ずかしくなってしまいました。スピーカーで聴いているとわからない部分のアラが本当に分かりやすいですねモニターヘッドホンを使うと。

音の細部を確認する用、音の全体バランスを確認する用

結果、私の動画編集作業において、音のチェックは

  1. 「CPH7000」で音の粗探しをしてバランス調整や軽いエフェクト作業を行う
  2. 「K240 Studio」で全体的なバランス、PAN調整、エフェクト作業を行う
  3. 「CPH7000」で最終的なチェックをして完了

こんな感じで使い分ける事になりました。確実に音のバランス調整の質は上がったと思います。そして過去に作った説明動画等がちょっと恥ずかしい作品になっていることを後悔しています・・

なお、蛇足かも知れませんが、モニターヘッドホンは音のあら捜しをする用途に限定されるものではなく、言い換えれば脚色していない原音に近い音で再生する様に設計されたヘッドホンなので、通常のリスニング用途にも使えます。これを退屈な音だと評価する人もいますが、そこは価値観の違いなのでそういうヘッドホンを求めている人にはモニターヘッドホンは向かないと思います。

あくまでも、バランス良く全体的な原音を聞きたい(モニターしたい)というニーズに向けた製品だからです。個人的にはCDの音を正確に再生できるヘッドホンならそれが正解なのでは?と思えてしまいますから、変な脚色(味付け)をしているヘッドホンの方が実は邪道なんじゃないかな?とさえ思えてしまいます。

私はリスニング用にも、AKG K240 Studioを好んで使っています。メガネ着用でも痛くならないし、長時間聴いていて疲れることもありません。低音がドスドス聴こえるヘッドホンでは疲れますし、高音がキンキン響くのも疲れます。バランスの良いヘッドホンと出会えて動画編集&リスニングも快適になり非常によかったです。

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