Windows XP から Windows 7へ移行でトラブル

パソコン・インターネット

Windowsのアップグレードの依頼を受けた

今日、依頼を受けてWindows XP環境をWindows 7に移行する作業をしてきました。元々はWindows 7モデルで発売された、HPのWorkStationなので、PCのスペックは今でもまだまだ十分行けるのですが、XPで数年使ってきたこともあり、肥大したXP環境ではモッサリ状態でした。意味不明のエラーメッセージが表示されるとか言うのも依頼された理由です。

このクライアントのPCを事前にチェックして、私はハードディスクを同容量の新品を購入して、それにHPのリカバリディスクから新規にセットアップを行い、メーラーのデータや、業務アプリの再インストール、データの移行などをする事を提案しました。

しかし、500GBのHDDが5,500円位かかるので、作業費込で見積もりを提出した時点で3,000円程の予算オーバーだとか。っていうか相見積とった?

他業者のところからの金額とさほど変わらなかったので、もうちょっと安くして欲しいという要望を受け、プランが違う点を説明したのですが、「HDDを再利用する方法で良い」というので、再見積したらそれでOKと依頼を受けた案件です。

古いHDDを使い続けさせたくないし、移行にはアクシデントがつきもの

しかし、私はスッキリせず、移行作業にはリスクがかなりあると感じたので、作業用に自前の500GBハードディスクを持ち込んでました。まずいちばん最初にHDDをクローニングしました。USBブートで起動させられるCOPYツールを使ったのですが、SATA同士のHDDでも4時間近くかかってしまいました。作業が予定時間よりかなり遅れました。しかしリスク回避は重要です。

その間にアレコレ準備しておいたので、クローニングが終了したら一気に作業を実施。事なきを終えたと思ったのですが、業務系のアプリを最後にインストールする段階でアクシデントが・・・

CADのアクティベーションが通らない。ライセンスキーは使用者から指定されたものを事前にメモ(画面キャプチャ)っておいたのですが、どうやらそれじゃアクティベート出来ないらしい。

もう、Windows XPで動いていたHDDはWindows7で上書きしちゃってるわけですよ。しかもほぼ一日かけてセットアップしたというのに。

心配していたステップバック

結局、業務アプリのアクティベートが通らなくて使えければ明日の業務に支障が出るって事で、私が、自分のリスク回避の為に、作業用のHDDで念のためフルバックアップを取っておいたHDDを使うことになりました。つまりステップバックです。

クライアントさんには、事前にHDDの更新とHDDに既存の状態をそのまま残せるメリット(リスク回避)はご説明したのですが、その重要性を評価(理解)してもらえず、結局要望されるままフォーマットをかけてクリーンインストールした訳ですから、元の環境は失われます。

結果的にWindows7環境で業務アプリのライセンスキーが間違えていて使えなくて困った訳で、私の備え(リスク対策)で万一用にフルバックしておいたHDDを使わざるを得なくなりました。

結局、自分のリスク(データロストとか)の為に、余計にかかる工数を覚悟した上でフルバックアップを取ったことが、このアクシデントを救ったのですが、その分私は余計な作業を(自分の為にやったのですが)、クライアントに無償で提供したことになります。その報酬っていうのは見積もりにも含まれておらず今回の支払いもありません。

私は、過去の仕事の経験上、リスクにどう備えるかは常に考えており、万一の保険をかけておく様な仕事のやり方を重視しています。それは保険みたいなものなので、使わなければそれでOKなのです。言い換えると無事に作業がスムーズに完了して当たり前という世界で生きていました。

移行作業は安全な方法を取るべき

PCの保守というサービスは、とかく甘く観られ勝ちで、それにかけるスキルやノウハウや経験ってのはあまり評価されません。しかし無責任な対応は出来ないので私は自分の納得の行く仕事のやり方をしています。そこに正当な対価が得られないのは結構ストレスですけどね。

もし、うまく行かなかったら。なにか想定外のアクシデントが起きたらどうする?それでも大丈夫なのか?ってのは常に考えておくべきでしょうし、それに見合う投資(保険)はかけておくべきだと再認識した出来事でした。業務用のPCに、HDD更新でパフォーマンスアップ、及び新品HDDにリフレッシュ(旧HDDでは何時寿命が来るかヒヤヒヤモノ)が5,500円で出来るのですから必要経費でしょう。

私はもっとそういうのを強くアピールして仕事を受けないといけないなと思いました。それが通らないなら仕事を受けない(納得行かない仕事は断る)というのも必要だなと思った次第です。考え抜いたプランをご定時しても見積の時に値切られて、考えたベストなプランを妥協させられて、挙句困った時に責任転嫁されられて泣きつかれてではたまったもんじゃありませんね。一つ学習させてもらった感じです。

これからはもっと強く自分の考えを主張し、それに同意してもらえるクライアントを支えて行こうと思います。そうでないクライアントはクライアントでは無いと分類して、ご依頼をこちらからお断りする位の覚悟も必要ですね。それが個人事業の一番のメリットだと思います。会社では無いですが私が責任者で決定権を持っていますからね。

この記事はS-Factory ANNEXとしてココログで公開していましたが、あちこちに点在させるより集約したくなりS-Factoryブログへ引っ越しさせてきました。TypepadからWordpressに変換させた為、一部変換に不具合があるかも知れません。

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