クライアントの依頼で、Windows Storage Server 2012と、Windows Home Server 2011の検証を行ったのですが、Windows Home Server 2011が思いの外優れたSOHO規模向けのファイルサーバーになりうる事を再認識しました。
しかもコスパが高い。NICやCPUと一緒に売られているDSP版だと、6,000円位で買えちゃうんですよね。まがりなりにもWindows Serverですから、破格の値段だと思います。
ま、接続出来るクライアント数(CAL)が10までという制限が有るわけですが、SOHO規模なら一人で複数アカウントを使ったとしても足りるでしょう。
更に、ファイルの受け渡し用途に、Remote Web Accessを使えば、一々FTPやらファイル送付サービスを利用しなくても、受け渡し用のアカウントとパスワードを一時的に発行すれば、ファイルのダウンロード、アップロードまで行えてしまいます。協力会社等とやりとりする際には凄く便利ですねこのRemote Web Accessという機能は。
また、出張等が多い人も、出先からWebブラウザを使って必要なファイルをダウンロードして、更新したらアップロードで上書きしてしまえるのもメリットですね。もちろん事前に共有設定しておかなくてはなりませんが、ホームという位置づけのサーバーOSにしては気が効いてます。
もっとも、ちょっと込み入ったファイル共有をしようとすると、Windowsのファイル共有の仕組みを理解しておかなくてはならないので、管理面や権限の与え方にやや面倒な事が発生しますが、カジュアルに使用する用途ならこれで十分でしょう。ルーターがuPnPに対応していれば、インターネットへの公開やDDNS(homeserver.com)までMicrosoftの仕組みを使えるので便利過ぎます。
DLNAにも対応しているので、家庭内で動画を共有してタブレット端末で視聴したりという用途にも行けますね。
ちなみにインストール要件はちょいとハードルが高くなっているので、古いPCで動かしてみるって事は出来ないかも知れません。一応2011年モデルのWindows Server OSですから仕方有りませんね。(Windows Server 2008R2がベースになっていると聞きました)
- CPU:64bit
- MEM:2GB以上
- HDD:160GB以上(System:60GB、Data:100GB)
しかも、残念ながら、Windows Server 2012にはこのHomeという位置づけのエディションがなくなっていますので、Essentialsという最下位のエディション(Windows Small Business Server Essentials)を購入するのが一番安い方法になります。クライアント数は25までOKですが、価格が5万円以上かかるので、約1/10で購入出来るHomeエディションのWindows Server 2011はある意味希少価値があるかも知れません。
また、意外と注目されていない機能の一つとして、Windowsクライアントをネットワーク経由でバックアップするソリューションとしても機能します。コネクタという専用のアプリをインストールする必要がありますが、これでバックアップを励行しておけば、クライアントPCがいざという時にリカバリー出来るのです。
個人的にはHomeサーバーとして確保しておく価値はあるかなぁって思っています。仕事にPCを使っている上に、クライアントへの色々な提案をしている割には、自分のPCのバックアップについては手作業で外付けUSB-HDDへ行っている実情はちょっとローテクかなとか(自分の意思で行うので確実ではありますけどね)
Microsoftのアナウンスによると、2013年12月で販売終了となっていたと思いますので、購入するチャンスは残り数ヶ月です。大容量ファイルのやりとりをもっと手軽にと考えている小規模オフィスには本当にオススメだと検証結果から結論づけておきます。
この記事はS-Factory ANNEXとしてココログで公開していましたが、あちこちに点在させるより集約したくなりS-Factoryブログへ引っ越しさせてきました。TypepadからWordpressに変換させた為、一部変換に不具合があるかも知れません。
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