avast!にプロバイダのメールアカウントを設定する際、通常はPOPの設定を案内されているのですが、IMAPの方が良いので検索して設定方法を探し出し、Mozilla Thunderbirdに設定しました。
IMAPサーバーとのSSL接続は成功して、受信は問題なく行えましたが、送信するとThunderbirdの進捗バーが半分くらいで止まっていまいついにタイムアウトでエラーとなります。なんとなくアバストが邪魔してる気がして設定を確認してみたのですが、メールスキャナーにはSSL通信スキャンする設定が有効になっているし、どういうこっちゃ?と設定を掘り起こして見るしかなくなりました。
私が使っているプロバイダのメールアカウントの場合、下記のポートを使うことになります。
IMAP4: 993(SSL)
SMTP: 587(TLS) または 465(SSL)
ThunderbirdでTLSもSSLも試してみたのですが、どうしても送信時にタイムアウトしてしまいます。ってダメだなこりゃって思ったら、あっさり送信出来ちゃいました。え?え?何が有効だったの?と、やったことを振り返ってみると、多分これではないかと。
「サポート」>>「設定」>>「トラブルシューティング」にある「リダイレクト設定」へ、上記ポート番号を追記したのが有効だったのか!と気づきました。同画面の右下にある「?」ボタンをクリックするとヘルプが表示されます。位置的にもシンボルマーク的にもわかりにくいUIだよね(w
標準のポートを使用しない場合、これらの設定により電子メールとウェブ接続に使用するポートを指定する事ができます。使用するポートに関係なくアバスト! に確実に電子メールとウェブ閲覧を監視させるために、この設定は重要です。
ウェブについては、通常 アバスト! は全ての通信がポート 80 を通して行われる事を想定し、それ以外のポートを全て無視します。プロキシサーバーを使用してインターネットにアクセスし、プロキシサーバーとコンピュータの間の通信をスキャンしたい時には、プロキシサーバーへの接続に使用するポートを入力しなければなりません。HTTP トラフィックに関するポートだけを入力し、ICQ, DC++ 等については入力してはいけません。メールについては、電子メールの 4つの基本プロトコルについての標準ポート番号がデフォルトポートになっています。異なるポート番号を使用する時には、ここに入力しなければなりません。複数のポート番号はカンマで区切る必要があります。
IMAP4(993)と、SSL(465)が設定されていなかったので自分で登録したのが下図です。上記のヘルプからの引用文からすると、メールで送受信するポート番号を設定して置かないとアバストがメールスキャンをしない仕組みだと読み取れます。
ただ、今回の「送信出来ない」という不具合は、アバストが送信時のSMTPSによるSSL通信を邪魔していてThunderbirdがタイムアウトしちゃうってのがロジカルな考え方なので、ポート番号を追加してなかったらチェックしてくれないというのがヘルプの説明からすると筋なのかなと。だからタイムアウトの原因とは直接は関係ない様に思えます。
しかしながら、怪我の功名というか、アバストのデフォルト設定では、色々な設定が存在するメール・サーバーに対応出来ない可能性があるという事がこれで分かったので、一般的な993と465は追記して置けば未然にウィルス感染を防げるかなと思います。設定がわかりにくい場所になるし階層も深いから気づきにくい。こういうのはUI的にもわかりやすくする企業努力(製品開発)は大事だと思いますけどね。ウィルス対策ソフトはPCにインストールしてるけど、フタを開けたら全然ウィルスチェックされてなかった!とかしょうもないですからね(w
逆に言えば、SMTPをノーチェックにさせれば、メーラーからの送信時にavast!がでしゃばって来ないので(そういう理屈だよな?)、送信メールにはウィルスが含まれていないという前提ならそういう設定もアリかも知れません。私は実際にやってみて、25,587,465ポートを設定から消してみました。するとアバストは送信メールをチェックしなくなりました。メールシールドのグラフにスキャン履歴が出て来なくなったので未チェックとみて良いでしょう。
もちろん送信メールにウィルスが混入していて、送り先に迷惑かけたとか恥過ぎるので、私はSMTPをスルーなんてしませんが、こういう検証をしてみて少しアバストのメールシールドの挙動が見えてきた気はします。こういうアプリは設定項目がわかりにくく、全容が見えない設計というかあちこちに設定が散在していて全体的な仕様がわかりづらいですからね。ハッキリ言ってUI的にも設定の用語もわかりづらいですね。おそらく海外製のアプリを日本語ローカライズしただけだからだと思いますが。
ま、比較的シンプルなウィルス対策ソフトなので私は結構気に入ってます。
もし、ウィルス対策ソフトを御検討中の方は、下記から無料版をダウンロードしてお試しいただけると、なんと私のavast!のポイントが1ポイントアップしますので(w、私はちょっと喜ぶかも知れません。
お前にはポイントやんねーよ!って方は、Googleとかで「アバスト」を検索すると良いでしょう(w
個人的には、クライアント先で知ったサイトブロック機能が何気に気に入ってます。ブラックリスト(URL)を集めてきて、テキストエディタで整形して、直接定義ファイル(INI形式)に書き加えたら、強力なURLフィルターが実装できちゃいますからね。たまに変なポップアップとか出てくるサイトがありますが、そういうのはかたっぱしから追加して二度目はブロックさせてます(w
こういうツールは使いこなしてなんぼです。インストールしているから大丈夫ってのは私の知るかぎりはありません。有ったらそれが一番売れますからね。有償だろうが無償だろうが似たり寄ったりなんです。やはりウィルス対策ソフトは概要と基本設定だけでもしっかり把握しておく必要はありますね。
コメント
はじめまして!
同じようにIMAPで送受信設定をしておりまして、受信はできたものの、Avastが送信の妨げになっている原因がわからず2日間悶々としてググってたところ記事を拝見しました。
Avastのリダイレクト設定など、全く気付かなかったところなので、記事を見つけることができて感無量です(T_T)
おかげで解決しました!
アバストユーザーさま
コメントありがとうございます。お役に立った?みたいで良かったです。
個人的にはAvast!のメールシールドにはやや不明な挙動をとるところがあると感じています。メールシールドの件もいくつかフォーラムに事例がありますが、決定的な解決方法がわかっていません。海外製品なのでフィードバックがしづらい点もあるのですが、日本語でやりとりできるフォーラムもあるので是非訪れてみて下さい。
http://forum.avast.com/index.php?board=29.0
同じアバストユーザーとしてフォーラムでも情報共有できると嬉しいと思っています。