定期的なOSのアップグレード
VPSサーバーのOSをアップグレードすることにしました。当サイトはDebian GNU/Linuxを使っています。今までOSはFreeBSD、Vinelinux、CentOSなどを使って来ましたが現在はDebianに落ち着いています。特に不満もありませんし安定性が気に入っています。
WebサーバーとデータベースはApache+MySQLで動かしてきましたが、Debian 10がリリースされたこともあり、これを機会にMySQLをやめてMariaDBに変更します。MariaDBはMySQLと互換性が高く保たれているそうなので、一応バックアップは取るものの、トラブルが無ければすんなりと移行出来るハズです。
Apacheは継続して使うつもりなので(Nginxにはしない)、懸念するところはMySQLのデータをMariaDBに上手く移行させられるか?というところです。
Debianのアップグレード
Debian 7の時に現在のサーバー環境を作ったので、7->8->9とアップグレード作業は、基本的にaptコマンドでdist-upgradeするだけでやってきました。ちょっとした対処は必要でしたが、大きなトラブルに遭遇したことはありません。
Debianは安定志向で開発されていますが、WordPressを使ってどんどん新しい技術を取り入れていることから、どうしてもApache、MySQL(MariaDB)、PHPには依存しているところがあります。特にPHPのバージョンとMySQLには、古いバージョンでは制限されることがあります。この点ではDebianは少し弱点かも知れません。
Debian 9->10へのアップグレードも基本的には、aptコマンド(upgrade、dist-upgrade)で行います。必要に応じてautoremove等も併用して環境を整備しておきます。
今回、Debian 10ではMySQLからMariaDBに切り替えられていることもあり、dist-upgradeでMySQLが環境から外されてしまい、WordPressからDBサーバーへの接続エラーが起きました。これは想定内なので焦らずMariaDBをインストールし、初期設定を確認(そのままMySQLの環境が残っていた)しただけで稼働OKとなりました。
MySQLの保存場所
Debianにおいては、標準では/var/lib/mysqlにDBデータ類が保存される様に定義されています。もちろんカスタマイズしている場合はこの限りではありません。
dist-upgradeした際にもこのディレクトリは残っており(消えたら大変だけど)、MariaDB側でもDBデータの場所はMySQLと同じ場所を考慮してくれているので何も書き換える必要はありませんでした。
また、プロセス的にはmysqldとして動いているので、一見するとMariaDBで動いているということがわかりにくいです。
DBパフォーマンス向上
MariaDBに切り替えるメリットとして、MySQLよりもしっかりしたメンテナンスがされていると思っているので、もっと早くに切り替えるべきだったのかなとも思っていますが、Debianというディストリビューションを基盤としているので気長に待つ方を選んでいました。
DBエンジンの切り替えにより、サイトパフォーマンスが向上しました。また時々起きていたMySQLの異常動作によるハングアップが起こらなくなったので、MariaDBには期待しています。今までは対処療法的にcronにスケジュールしてmysqlをrestartさせていました。いまいちスッキリしていなかったのですが、MariaDBにして安定する様になったことから精神的に整理できた気がします。
当サイトのレスポンスも少し改善しているので、SQLと連携するCMSを使う以上、やはりDBの性能は重要だと思っています。
しばらく様子見
現在の仕事の都合もあって、以前ほどはサーバーの状態をチェックできない環境にあるので、やはり安定性は最重要要素だと考えており、今後も安定して稼働し続けてくれるか様子を見ようと思っています。
今後は当分、Debianのメンテナにお任せ状態でサーバーの状態を更新して行けると思うのですが、DBエンジンを変更したことは事実としてあるので、時々自分でチェックしなくてはなりません。
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