残念なサイトの多くがHPB(Home Page Builder)で作られている現実が残念過ぎる

Web制作

現在求職活動中なので、ハローワークの検索サービスでめぼしをつけてからハローワークに行ったりしています。求人票にはいわゆるホームページ(Webサイト)のURLが最近では書かれている会社が結構ありますし、私が探している仕事のジャンル的にはやはりホームページを持っている企業さんが多いので、会社の参考情報として当然ながらアクセスして見ています。

まず、Webデザイン系の会社で自社のサイトのデザインがゴタゴタしてる会社等をみてしまうと、応募するのは止めようと思ってしまいます。以前私も所属していた会社でWeb制作の請負部署にいましたが、自社のサイトはやはり重要だと主張しましたし、多くの人が同じ意見を持っていました。いわば看板やパンフレットの様なものであり、企業の名刺の様なものでしょう。

看板を掲げている以上は、きちんと見せなくてはならないと思います。きちんと出来ないなら看板を下ろした方が良いでしょう。看板を良い状態で見せることが出来ないなら無い方が良いのです。

私が若いころ初めて就職した会社では、会社のパンフレットがありました。バブル期の終わり頃でしたが景気が良かったのでしょうね。色々なパンフレットが本社にあるのを見てなんか違うなぁって思っていました。私はもっぱら技術系でしたのでパンフレットとか二の次だろうと思っていたのです。

しかし10年以上経過してから技術的な営業支援を行う部署に配属され、営業担当者と顧客先を訪問したりする様になってから、こういうもので会社が評価されかねないという事も身を持って経験し、考え方を変えることになりました。まずは興味を持ってもらわなくては会社は仕事を受注することが出来ません。

とどめは個人事業主となり顧客先から仕事を受託されるまでに色々なハードルがあることを感じた事です。特に個人事業だと法人(会社)ではありませんから、信頼性というかハッタリ的にかなり弱いのです。仮にたった一人でも法人化して「代表取締役」と名刺に刷ったならば、その名刺は今の名刺よりも断然価値が上がるんだろうなと思いました。社会の仕組みや世間の目はそういうものだと取引先の社長から言われましたし実体験からも納得です。

さて本題のHPB(ホームページビルダー)です。

私が現在探している仕事と雇用先の規模はITスキルを求められる中小企業です。Webサイトを持っている可能性が高いというのも業種(ジャンル)によるのでしょうが、ちょっと貧相なHPだなと思ったらほぼ例外なくHPBで作成されています。なぜHPBだとわかるのか?については、今更記すまでも無いかもしれませんが、Webブラウザで「ソースを見る」てな感じにすると、Webページのソースコードが見えるので分かります。

HPBの場合は「META」タグの中に”GENERATOR”として、Home Page Builderと記されることが多いのですぐにわかります。それ以前にサイトの構成要素が微妙にズレているのをごまかしごまかし修正してるっぽいのを感じます。ソースを読んでみるとHPBで作成されているのが分かり残念だなと思う事が多いのです。もちろんHPBで作成したサイトでもきっちり仕上がっているサイトはあると思います。

大きなポイントは「HPBの仕様を理解した上で作っているか?否か?」でしょう。HTMLエディタは仕様を理解していないと非常に厄介な(ソースがボロボロ)事になる傾向が強いのです。テキストエディタ等でソースを直に打ち込む方法なら自分流の書式に合わせられますがビギナーでも使用できると謳っているHTMLエディタを使うと、そちらの仕様に合わせなくてはなりません。しかし仕様を理解して使いサイトを作っている人は皆無に近い程に少ないと感じます。

私は現在は静的なサイトを管理していない為、HPBなどを使わずCMS上の記事投稿画面に直接記すか、テキストエディタを補助的に使ったり、テンプレートを編集する等して済ませていますが、例外的にTableについてはDreamweaver 8を使っています。Tableを扱う時はDreamweaverを使うと楽に編集出来るからです。その程度しかDWを使ってないので旧バージョンの8でも十分事足りています。

HPBも勿論バージョンアップを繰り返し良く作られていると思いますが、機能が詰め込まれていて、もはや仕様通りに活用するのがかえって難しいツールになっていると感じますし、実際にごった煮の様なサイト構成になっているのを良く目にします。特に初心者向けと言う言葉をそのまま信用してHPBを使ってしまうとこの様な事が起こる様です。(私の知人も同じケースでゴテゴテになって収集がつかない状態だったのを見せてもらいました。)

そして多くの場合、HPBやDW等のHTMLエディタで生成されたソースコードを意識せずにそのままサイトにアップロードされています。ソースレベルでチェックすると冗長した定義が何度も繰り返し行われていたりして非常に読みづらくメンテナンスも大変です。本気でWeb業界に身をおいた経験のある身としては結構きついものがあるなぁと感じてしまいます。こうなってしまうとソースレベルではCMSを使ってしまいテンプレートを編集する方がよほどシンプルだろうなと思えます。

ましてや、報酬を受け取ってサイト構築を行う会社のHPがこの様な状態なら、スキルが無い、もしくは表面的に見えない部分だからと手抜きしてしまってるんじゃないか?と思われても仕方ないでしょう。つまり自社のHPはソースコードレベルで整理して置かないと技術力うんぬんを謳っても説得力が無いのではないかと感じてしまいます。

もっとも、どんどん仕事が舞い込んできて自社のHPを再構築してる暇が無いねん!というのなら、仕事を受注できている「実績」があるから問題無いのでしょうが、私の様に働くところを探している身としては、どの様なWeb制作を行っているのかを知る上で、その会社のHPの内部構造はかなり重要になります。

これは一種の職業病です。しかしそれも仕方ないとは思います。きっと同じジャンルで食った経験がある人は気になるはずです。見た目(デザイン)ももちろん大切ですが、私としては内部的にメンテナンスし易い構造にしておくのは必要だと思っています。ただ、CMSを使った場合、ソースレベルで読むとちょっと見ただけでは理解不能な状態なほど複雑になっていることがあります。

当サイト規模でもWordPressに数種類のプラグインを追加して、少しテンプレートをカスタマイズしているに過ぎないのですが、かなり読みづらいソースになっています。それでもサイトの維持管理はCMSに追加したプラグインとテンプレートのカスタマイズだけで事足りてしまうので見通しが良くメンテナンスは非常に楽なのです。CMSを使っているサイトはソースを読んでも把握しづらいのが現実ですね。

誤解されたくないのは、HPBだからダメだと私は言いたい訳では無い点です。HPBで作られたサイトでもきちんと仕様通りに作られているサイトは、見た目も綺麗ですし、メンテナンスも楽です。HPBもバージョンアップを重ねて仕様が練られ完成度は上がっています。

残念なのは、HPBを使えば誰でも簡単にHPが作れるというカジュアルユーザー向けにアピールする事が変わってない為、結局HPBを無理やり強引な方法で(我流で)使って変になっている箇所をスペースで修正したりと、HTML(CSS)の仕様を無視した方法で作られるサイトが多い点です。HPBを理解した上で使えばこれも便利なHTMLエディタだというのは間違いありません。

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