WADAXレンタル・サーバー(共用)の引越し

PC・Server

WADAXWADAXレンタル・サーバー(共用プラン)をお使いのクライアントさんから、WordPressのバージョンアップが出来ないという内容でご相談を受けました。ドメイン名からサーバーの環境を調べてみたところ(WADAXはサーバー番号毎の環境を公表しています)、MySQLがバージョン4系で古い為にWordPressのバージョンアップが追従出来なくなってしまった事が判明しました。

実際にWordPressにログインさせて頂いて確認もしましたが、やはりMySQLのバージョンが古いのが原因だと判明しました(エラーメッセージにて確認)。オープンソースのCMSでバージョンアップに追従出来ないのは、脆弱性を抱えたままの運用になるのでで問題です。

それとログイン時に判明したのは、WordPressのアカウントが今話題になっている「admin」だったことです。WordPressの「admin」アカウントがアタックを受けてる事もあり、その辺りからご説明し、早急にadminアカウント名を変更し、更にGoogle認証の仕組みを利用するプラグインを導入し、Androidスマートフォンでワンタイムパスワードを生成して毎回ログイン時に通常のパスワード+ワンタイムパスワードを入力していただくように対策しました。幸い入られた痕跡は無さそうですがここも、移行テストの段階でチェックしておかなくてはなりません。

WADAX

さて本題のWADAX共用サーバーの引越しです。
私はWeb系の事業を行う会社でシステム寄りの仕事をしていた事もあるので、WADAXは使ったことがあります。その経験も踏まえて比較的親切なレンタル・サーバーだと評価しています。

今回課題となるのは「共用サーバー」という点です。共用サーバーというのは、住宅で例えればアパートとかマンションの様なものです。外壁が古いから改修工事とか、鉄骨をもっと頑丈なものに変えたいとか、免震構造にしたいとか、そういう事が一軒家の様には自由に出来ません。厳密には出来ないというよりは、居住者の意見が完全一致する事はまずあり得ないのでそういう事は不可能でしょう。

現実問題としては、新しい建物に引っ越すことになるのですが、これがWADAXで言うところの別のサーバーへの移行という事になります。住宅で言えば新しく建築された最新の建築構造をしたアパートやマンションへ引越しという事ですね。

私がWADAXを親切なサーバーだと評価する理由は、引越し先サーバーを準備してくれて、一ヶ月間無償という猶予を持たせてくれることです。つまり住宅で言えば今住んでいる家とは別に引越し先の新しい家を無償で一ヶ月使わせてくれます。その一ヶ月以内に引越しを済ませれは家賃は今までどおりという感じです。

引越しが終わってからDNSの切り替えをWADAXに依頼すれば、DNSのTTLが2日もあれば完全に更新されるので新サーバーで稼働開始という訳です。一時的にメール・サーバーの混乱があるかも知れせんがこれは避けられないですね。

更にその後、2週間は旧サーバー環境を保持していただけるそうなので、もしも新サーバー環境で不具合が発覚した場合、最終手段としてDNSを元に戻して旧サーバー環境で稼働し直すというリスク回避の方法も残してくれています。ネットショップ等で使用するには、いざという時のリスク回避策は多ければ多い程被害を最小限に留められます。

ただし、注意しなくてはいけないのは、サーバー内コンテンツやアプリケーション、データベースの内容の引越しは自分でやらなくてはならない点です。引越し先は無償で準備してくれますが、ここの部分はWADAXは面倒をみてくれません。

S-Factoryとしましては、今回この「サーバー移行(引越し)」作業のご依頼をいただきました。少し環境を見させていただいたところ、いくつかの課題が見えて来ました。

  • EC-CUBE(クレジットカード決済)
  • WordPress(一部カスタマイズしている)
  • 独自のPHPアプリケーションを連携させている

課題は大きく分けて上記3つです。

eccube幸い、WADAXが容易してくれている一ヶ月の猶予、それとネットショップを運営されているクライアントさん側の都合。ちょうど注文が減る時期にタイミングが合った為、数日ならネットショップを休業させても良いという了解がとれました。混乱を避ける為にも数日止めるのはベターな方法です。(但しショップは買い物は出来ないけれど商品は見える状態にしておきたいという要望。)

これらの条件を考慮した上で、一ヶ月という猶予の間に検証と移行を終わらせて、EC-CUBEでカートを停止させて、DNSをスイッチすれば、クライアントにとってもベストなタイミングでサーバー移行が出来るというプランをご提案して合意に至った次第です。

細かい話で言えば、メールアカウント数だけメーラーの設定変更等も生じます。これらもフォローする必要はありますが、発行しているメールアカウント数も少ないですし、課題という程のものでも無さそうです。

申請フォームに記す文面を私が作成し、WADAX契約者であるクライアントから申請していただきました。電話でWADAXに問い合わせた時は、1~2日で新サーバーは準備出来ますとのことでしたので、週明け早々には作業に取りかかれそうです。

S-Factoryとしての業務のメインはインフラ屋ですので、久しぶりに本業のご依頼を受けて結構やる気モードになってます。課題も適度にあるので、いかにスムーズに(トラブル無く)移行させるかがうでの見せ所ってところですね。色々と配慮して取り組もうと思います。

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